#02「フローレンス」に聞く、ソーシャル・イノベーションを起こすために大切なこと
「みてね基金」では現在、第四期 イノベーション助成の申請を公募中です。
イノベーション助成は、革新的な解決策のアイデアと実行力を持っている団体に、その取り組みを進めるための、1団体最大1億円のまとまった投資的資金を提供するプログラムです。
「みてね基金」では、より多くのNPOの皆さまに助成申請をご検討いただきたいと考え、第二期 イノベーション助成で採択した7団体に、「ソーシャル・イノベーションを起こすために大切なこと」に関する3つの質問にお答えいただきました。
全7回に渡り、各団体が考える「ソーシャル・イノベーションを起こすために大切なこと」をお届けします。
2回目は「認定NPO法人フローレンス」みらいのソーシャルワーク事業部マネージャー 桂山 奈緒子さんです。
Q. 現在取り組まれているイノベーション助成事業において、イノベーションを起こすために重視しているポイントを教えてください。
A. 「あたりまえ」をうたがうことです。イノベーションは「新結合」から生まれるととらえ、従来は人と人が直接会う、または電話で行うことがあたりまえであった「ソーシャルワーク」にデジタルをかけあわせたときに、どこまでできるのかに挑戦しています。「ふつうはやりません」「聞いたことがない」と言われた場面こそ、新しい価値を生み出せる機会ととらえています。
Q. イノベーションを起こす上で、団体や組織としてどうあるべきか、イノベーションを起こす団体に必要な要素とは何か、についてご意見をお聞かせください。
A. 自分たちの内側からも湧きおこる批判や揶揄の声を聞きながら一歩を踏み出す勇気。あきらめないけど、意固地になりすぎないこと。自分の考えが変わることを楽しむこと。振りかえって、予想と違った道のりであったとおもしろがること。その繰り返しで、やっと人は変化を受け入れられるのかもしれないと思います。「最初はこう考えてました」「でもやってみたらこうでした」「次はこうしたい」を何度も飽きずにみんなで話しつづけられるチームは「気づいたらイノベーションを起こしてた」になれるのかなと思います。
Q. 最後に、貴団体にとってイノベーションとは何か、を教えてください。
A. 創業から今日まで、「フローレンス」は親子をとりまく社会課題に対して「小さな解」を生み出し、広げる活動をしています。私たちにとって、目の前の親子の笑顔がどうして妨げられてるのかと問うたときに、今ここにある「あたりまえ」をうたがい、「新しいあたりまえ」を生み出そうと考えるのは自然なことでした。自分たちのビジョン・ミッションの実現に向けて活動しつづけた結果、自分たちでも気づかないレベルでの大小のイノベーションが生まれてる、という状態になれていたらいいなと思います。
桂山さん、ありがとうございました。
次回は「認定NPO法人キッズドア」理事長 渡辺由美子さんです。