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#06「テラ・ルネッサンス」に聞く、ソーシャル・イノベーションを起こすために大切なこと

「みてね基金」第四期 イノベーション助成の公募は終了しております。(2024年1月10日追記)

「みてね基金」では現在、第四期 イノベーション助成の申請を公募中です。

イノベーション助成は、革新的な解決策のアイデアと実行力を持っている団体に、その取り組みを進めるための、1団体最大1億円のまとまった投資的資金を提供するプログラムです。

「みてね基金」では、より多くのNPOの皆さまに助成申請をご検討いただきたいと考え、第二期 イノベーション助成で採択した7団体に、「ソーシャル・イノベーションを起こすために大切なこと」に関する3つの質問にお答えいただきました。

全7回に渡り、各団体が考える「ソーシャル・イノベーションを起こすために大切なこと」をお届けします。

6回目は認定NPO法人テラ・ルネッサンス」海外事業部 アフリカ事業 ブルンジ事務所長 川島 綾香さんです。

「みてね基金」第二期 イノベーション助成事業概要

Q. 現在取り組まれているイノベーション助成事業において、イノベーションを起こすために重視しているポイントを教えてください。

A. 私たちが重視している3つのポイントについてお伝えします。

  1. 解決したい課題の分析を行った上で、自団体にできること・得意な分野に的を絞ること。現イノベーション助成事業においては、様々な問題が絡み合ったストリートチルドレンの課題解決のために敢えて個別的ではなく「包括的アプローチ」を取っている。

  2. 「テラ・ルネッサンス」として大切にしたいコアな部分(自立と自治の促進など)は世界各地の各活動で取り入れつつ、その細部は現地の状況に応じて柔軟に適用していくこと。

  3. 文献やデータベースなどから他団体の活動や取り組みを常にチェックし(ビジネス活動含む)、取り入れると良さそうなことを自団体流にアレンジし取り入れる。また現場のニーズや変化を常に観察し支援の届け方をアップデートし続けること。

Q. イノベーションを起こす上で、団体や組織としてどうあるべきか、イノベーションを起こす団体に必要な要素とは何か、についてご意見をお聞かせください。

A. 以下のような点が大切だと思います。

  1. 自分たちの活動や仕事に対してワクワクしていること。

  2. ロジカルと直感の両方を大切にし、意思決定する際にも両方を反映できること。

  3. 目的達成のために手段を柔軟に変えるというマインドを組織全体が持っていること(例えば何かに対して綿密な計画を立てた上で、現場のニーズや社会情勢に合わせて柔軟に計画変更する)。

  4. 摩擦にこそイノベーションのヒントがあるため、メンバー同士の意見の違いを恐れず実直な対話を重ねること。

  5. 一見すると無駄そうなことに工数をかける資金的・精神的な余裕を持つこと。

Q. 最後に、貴団体にとってイノベーションとは何か、を教えてください。

A. 目の前の課題に対して、自団体だからこそできるやり方で解決しようとする挑戦。それによって幸福になる人が増えること。現地の人々の想いや文化を尊重するという大前提で、第三者視点のアイデアを持ち込むこと。その際にアイデアや活動自体が必ずしも自団体オリジナルである必要はないと思っており、目に見える大きなインパクトを得られる活動や全くの真新しいことをする以上に、これまで自団体や他団体が実施してきた活動に一工夫を加え、世界中の成功事例を持ち寄って自分たちが向き合っている現場の状況に合う形でアレンジして取り入れることも大事だと考えています。


川島さん、ありがとうございました。

次回は「公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン」代表理事 今井 悠介さんです。

  1. 特定非営利活動法人みんなのコード

  2. 認定NPO法人フローレンス

  3. 認定NPO法人キッズドア

  4. 公益社団法人東京子ども子育て応援団

  5. 認定NPO法人3keys

  6. 認定NPO法人テラ・ルネッサンス

  7. 公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン