マガジンのカバー画像

子どもと家族に寄りそうNPO

38
「みてね基金」が助成したNPO(非営利団体)の紹介記事をまとめました。
運営しているクリエイター

#子育て

LINEで社会的支援の“壁”を突破、誰もが支援を受けて子育てできる社会へ

認定NPO法人フローレンス「認定NPO法人フローレンス」が、困難な状況にある家庭ほど支援が届きにくいという課題を解決するため、「デジタルソーシャルワークのモデル開発とデジタル児童相談所創設」事業(以下デジタルソーシャルワーク構想)に取り組んでいる。 LINE登録するだけで、自分の地域にあった子育てお役立ち情報を入手できる他、ボタン1つで宅食支援の申込も可能。 日頃からゆるくつながっているからこそ、何気ないことも相談できる。人間相手だと言いにくいような気持ちの受け止めには、

三角定規って何? 日本社会で孤立する海外ルーツの子育て家庭を「まるごと支援」

認定NPO法人キッズドア「認定NPO法人キッズドア」は、海外ルーツの子どもとその家族の困りごとを解決するために情報発信と居場所づくりをスタート。文化や価値観、学校や子どもとの関わり方のギャップ解消を支援している。 海外から移住し、子育てをする家族は、日本と母国との文化や子育ての違いに戸惑い、困っても誰にも相談できないまま生活していることが多い。それは、子どもの孤独感や自己肯定感の低下、不就学など、解決が困難な社会課題を引き起こす要因にもなっている。 もし身近に海外ルーツの

日本に子どもの成長支援に特化したフードバンクを 〜カット済み野菜や肉、牛乳も届ける独自支援の背景〜

公益社団法人東京子ども子育て応援団「自家用車で40軒」から始まった食糧支援 公益社団法人東京子ども子育て応援団は、ひとり親家庭や障がい者家庭など、都会の中で孤立しがちな子育て家庭を「食」の面で支える活動を続ける団体です。 2015年秋、コンサルティングファーム・投資ファンド出身の河野司さんと元裁判官で弁護士の今村和彦さんによって、東京・練馬で子ども食堂をスタートすることから、地域に根差した支援活動が始まりました。 食堂の運営を通じて、「子どもたちの健やかな成長と明るい食

「あそびこそ最高の学び」子どもと大人が一緒に “成長”できる学童保育

NPO法人Chance For All子どもの「小さな変化」を見逃さない。大人に対する子どもの「自分をわかってくれる」につながるから。 思いきり遊ぶ経験や思い出は、子どもが悩みを解決できる力になる。 「自分の子どもはスペシャル」を真ん中に悩みながら子育てしよう。 子どもの成長を見逃さない 「職員とよく話していることがあります。それは、『子どもに成長を求めない』です」と、中山さんは「CFAKids」で大切にしていることの一つについて話してくれました。 「でも、成長は見

「子どもの願いをかなえたい」。医療ケア児と家族を支える“お節介”集団

NPO法人にこり福岡で活動を行なう「NPO法人にこり」は、医療ケアが必要な子どもと家族を支援。松丸実奈さんが友人の出産をきっかけに設立し、これまで200人近い子どもたちと向き合ってきました。 医療ケア児と一緒に、お祭りや海遊びなど、“ぶっ飛んだ企画“に積極的にチャレンジ。 「日本は先進医療国で、『赤ちゃんが死なない国』と言われているけれど、『赤ちゃんが幸せな国』でもあってほしい」と、代表の松丸さん。 活動を続けるためのこだわりは「100%を目指さないこと」。うまくできる

子どもと対話しながら考える「子どもの権利ノート」、二人のママが読んでみた

「こどものけんりって、なに?」 子どもに聞かれたら、あなたはどう答えますか? 近年、子どもの声を聴き、子どもが意見を言うことを支援する「子どもアドボカシー」に注目が集まっています。子どもに対して、子どもにも意見を言う権利があることを伝え、意見を言うためにはどうすれば良いのか、どう言葉にして、どう表現すればいいのかを考える手助けをする活動のことです。 子ども自らが考え、意見を言う。その権利を有している。一見当たり前のように聞こえますが、家庭、学校、社会などのさまざまなシー

「多様な性」から「多様性」へLGBTQの子どもたちも安心して過ごせる学校現場をつくる

認定特定非営利活動法人ReBit徐々に広がるLGBTQの認知 一方で、教えるための知識は不足 「お母さん、もしかしたら私、女の子が好きかもしれない」。もしも自分の娘からそんな悩みを打ち明けられたら、どんな言葉をかけますか? 「多様な性のあり方」を意味するLGBTQ(※)という言葉の認知はここ数年で徐々に広まりつつあります。10代が親しむ芸能人やインフルエンサーの中に、LGBTQであることを公表する人が増えたことや、SDGsに向けた取り組みとして企業・団体による啓発活動が活

「ママの笑顔がいちばん!」新潟発ママの元気を支え続けるNPOの「ステップアップ」とは?

認定NPO法人はっぴぃmama応援団「みてね基金」第二期ステップアップ助成で採択した「認定NPO法人はっぴぃmama応援団」は、「ママの笑顔がいちばん!」をモットーに新潟市で活動する子育て支援団体です。 「みてね基金」の伴走支援では、資金繰りなど団体の大きな課題と向き合ったと同時に、産前産後と小児のケアに特化した訪問看護ステーションを立ち上げる決断をしました。 訪問看護ステーションとは、介護保険法に基づいて保健師や看護師が管理者となって運営する事業所のこと。主治医から発行

障がいも不登校も関係ない 阿蘇の大自然で行うインクルーシブ教育

一般社団法人sol障がい児サービス(児童発達支援、保育所等訪問支援、放課後等デイサービスなど)の利用児童数は増える傾向にあり、2019年度は2014年度に比べて約2.3倍になった(※1)。 小・中学校を長期欠席した児童生徒のうち、2020年度の「不登校(90日以上登校していないこと)」の児童生徒数は196,127人。児童生徒1,000人あたりの不登校児童生徒数は20.5人(前年度18.8人)と8年連続で増加し、過去最多となっている(※2)。 「みてね基金」に採択された「一

2030年のプログラミング教育を 学びの歴史的転換期に挑む「みんなのコード」

特定非営利活動法人みんなのコード小学校から高等教育まで、日本の教育のデジタル化は急速に進んでいる。 学習指導要領の改訂は約10年ごと。次回の2030年ごろに予定されている改訂に向けた新たな教材開発や先生のサポートが課題に。 「みてね基金」に採択された「特定非営利活動法人みんなのコード」は、中長期の視点でプログラミング教育を支援し、政策提言も行っている。 急速に進む教育の大転換 「レールを自ら敷く教育」へ 今、日本の学校教育が大きく変わろうとしています。変革のキーワード

子育てを「まちの力」で豊かに <後編>「こまち」が描くカラフルな未来図

認定NPO法人こまちぷらす「まわりに頼らなきゃだめ」 「どうしよう」 ある日、子育て中の女性が「こまちカフェ」で悩みごとを話し始めたそうです。 聞くと、遠方に住む親族に介護が必要になったものの、どうしても自分は行くことができないとのこと。一人で抱えきれなくなったところで、「こまちカフェ」を訪れたのでした。 スタッフが商店街の人たちに相談すると、「まわりに頼らなきゃだめ」と一言。その後は一時間もかからないうちに、親族が住む地域の介護情報を集めてくれ、介護サービスの会社と

子育てを「まちの力」で豊かに <前編>ママたちがのびやかに活躍する居場所づくり

認定NPO法人こまちぷらす目指しているのは「子育てが『まちの力』で豊かになる社会」。多世代が交流できる居場所を中心に、孤立した子育てをなくし、それぞれの人の力が活きる機会をつくることに力を入れている。 人は誰かと関わり、役に立てると実感できることで社会とのつながりを感じ、自信と力を取りもどす。 「みてね基金」の採択後は、創業から10年かけて蓄積した居場所づくりのノウハウを公開するなど、全国各地で理想の居場所を実現したい団体の後押しにも注力している。 「こまち」のママたち

LINE相談でより身近に 発達障がいを支援する「家庭内療育」

特定非営利活動法人ADDS発達障がいとは心の病気ではなく、脳の機能の違い。発達を支援する「療育」によって成長をサポートできる。 「療育」には、専門家のサポートだけでなく、多くの時間を共に過ごす家族からの働きかけが重要。 「みてね基金」に採択された「特定非営利活動法人ADDS」は、発達に不安がある子どもの家族がLINEで気軽に相談できるプラットフォーム「kikotto(キコット)」の開発に力を入れている。 保護者とチームになって発達支援をサポートする 「うちの子、もしか

日本ならではの文化で社会問題に挑むお坊さんたちのチーム力

認定NPO法人おてらおやつクラブ  こんにちは、みてね基金事務局です。 「みてね基金」第二期ステップアップ助成*の採択団体の認定NPO法人おてらおやつクラブ(以下、おてらおやつクラブ)を訪問した際のレポートをお届けします。おてらおやつクラブは、お寺の「おそなえ」を仏さまからの「おさがり」として、経済的に困難な状況にあるご家庭へ「おすそわけ」する活動です。 *第二期ステップアップ助成:子どもや家族のニーズに寄り添いながら地道に活動を続けている全国各地の団体が、事業や組織の基