マガジンのカバー画像

子どもと家族に寄りそうNPO

38
「みてね基金」が助成したNPO(非営利団体)の紹介記事をまとめました。
運営しているクリエイター

#インタビュー

「世界最貧国」アフリカ・ブルンジでストリートチルドレンをゼロにする!

認定NPO法人テラ・ルネッサンス紛争経験国で「取り残された」人々を支援 突然ですが、質問です。あなたは「ブルンジ」という国をご存知でしょうか? ブルンジは、東アフリカの内陸に位置する共和国。植民地期に煽られたフツ人とツチ人の衝突から引き起こされた虐殺・内戦により、多大なる傷跡を抱える世界最貧国の一つです。隣接するルワンダと比べてその実情はほとんど報じられておらず、ゆえに「支援から取り残された国」でした。 このブルンジでストリートチルドレン※とその保護者の自立支援活動を行なっ

2030年のプログラミング教育を 学びの歴史的転換期に挑む「みんなのコード」

特定非営利活動法人みんなのコード小学校から高等教育まで、日本の教育のデジタル化は急速に進んでいる。 学習指導要領の改訂は約10年ごと。次回の2030年ごろに予定されている改訂に向けた新たな教材開発や先生のサポートが課題に。 「みてね基金」に採択された「特定非営利活動法人みんなのコード」は、中長期の視点でプログラミング教育を支援し、政策提言も行っている。 急速に進む教育の大転換 「レールを自ら敷く教育」へ 今、日本の学校教育が大きく変わろうとしています。変革のキーワード

子育てを「まちの力」で豊かに <後編>「こまち」が描くカラフルな未来図

認定NPO法人こまちぷらす「まわりに頼らなきゃだめ」 「どうしよう」 ある日、子育て中の女性が「こまちカフェ」で悩みごとを話し始めたそうです。 聞くと、遠方に住む親族に介護が必要になったものの、どうしても自分は行くことができないとのこと。一人で抱えきれなくなったところで、「こまちカフェ」を訪れたのでした。 スタッフが商店街の人たちに相談すると、「まわりに頼らなきゃだめ」と一言。その後は一時間もかからないうちに、親族が住む地域の介護情報を集めてくれ、介護サービスの会社と

子育てを「まちの力」で豊かに <前編>ママたちがのびやかに活躍する居場所づくり

認定NPO法人こまちぷらす目指しているのは「子育てが『まちの力』で豊かになる社会」。多世代が交流できる居場所を中心に、孤立した子育てをなくし、それぞれの人の力が活きる機会をつくることに力を入れている。 人は誰かと関わり、役に立てると実感できることで社会とのつながりを感じ、自信と力を取りもどす。 「みてね基金」の採択後は、創業から10年かけて蓄積した居場所づくりのノウハウを公開するなど、全国各地で理想の居場所を実現したい団体の後押しにも注力している。 「こまち」のママたち

LINE相談でより身近に 発達障がいを支援する「家庭内療育」

特定非営利活動法人ADDS発達障がいとは心の病気ではなく、脳の機能の違い。発達を支援する「療育」によって成長をサポートできる。 「療育」には、専門家のサポートだけでなく、多くの時間を共に過ごす家族からの働きかけが重要。 「みてね基金」に採択された「特定非営利活動法人ADDS」は、発達に不安がある子どもの家族がLINEで気軽に相談できるプラットフォーム「kikotto(キコット)」の開発に力を入れている。 保護者とチームになって発達支援をサポートする 「うちの子、もしか

20周年をむかえた国際協力団体が定義する自らの存在意義

認定NPO法人テラ・ルネッサンス こんにちは、みてね基金事務局です。 「みてね基金」第二期イノベーション助成*の採択団体の認定NPO法人テラ・ルネッサンス(以下、テラ・ルネッサンス)の京都事務局にお伺いした際の訪問レポートをお届けします。テラ・ルネッサンスは、「すべての生命が安心して生活できる社会の実現」を目的に、アジア、アフリカを中心に地雷の撤去支援、紛争や災害を受けた人々の自立支援を行っています。 *第二期イノベーション助成:子どもや家族にとってよりよい社会や仕組みづ

日本ならではの文化で社会問題に挑むお坊さんたちのチーム力

認定NPO法人おてらおやつクラブ  こんにちは、みてね基金事務局です。 「みてね基金」第二期ステップアップ助成*の採択団体の認定NPO法人おてらおやつクラブ(以下、おてらおやつクラブ)を訪問した際のレポートをお届けします。おてらおやつクラブは、お寺の「おそなえ」を仏さまからの「おさがり」として、経済的に困難な状況にあるご家庭へ「おすそわけ」する活動です。 *第二期ステップアップ助成:子どもや家族のニーズに寄り添いながら地道に活動を続けている全国各地の団体が、事業や組織の基

医療中の子どもと家族に普段の生活を 心も休息できる施設

NPO法人チャイルド・ケモ・ハウス こんにちは、みてね基金事務局です。 「みてね基金」第二期ステップアップ助成*の採択団体のNPO法人チャイルド・ケモ・ハウス(以下、チャイルド・ケモ・ハウス)を訪問した際のレポートをお届けします。チャイルド・ケモ・ハウスは、小児がんをはじめとした医療的ケアが必要な子どもと家族が一緒に滞在できる宿泊可能な診療所を「公益財団法人チャイルド・ケモ・サポート基金」とともに運営されています。 兵庫県神戸市、海に囲まれたポートアイランド内にチャイルド

子どもたちの心を支える思い出を 「ブックサンタ」に込めた願い

NPO法人チャリティーサンタ  「NPO法人チャリティーサンタ」は、クリスマスイヴの夜、子どもたちにプレゼントと「心に残る」思い出を届けている団体です。 「みてね基金」で採択された「NPO法人チャリティーサンタ」の「ブックサンタ」事業では、寄付された絵本や児童書を困難な環境に置かれた子どもたちに届けています。 サンタは子どもの優しい味方サンタがプレゼントを持って自宅にやってくる。そんなサプライズで子どもたちに笑顔を届けているのは、多くの人とサンタ活動を広げる「チャリティー

長期療養児とアスリート、オンライン交流で「青春」を諦めない

特定非営利活動法人Being ALIVE Japan  ★長期療養とは、長期間にわたり治療や療養を必要とすることです。 ★現在、長期療養の子どもたちは全国に約25万人*いるといわれています(日本の子どもの約100人に一人**)。 ★「みてね基金」に採択された「Being ALIVE Japan」は、スポーツを通じて長期療養の子どもたちが、最高のこども時代「青春」を実現できるようサポートしている団体です。今回、コロナ禍でもアスリートと交流できるオンライン事業で、子どもたちが「青

児童養護施設で働く人を増やし、支え、 子どもたちの未来を照らしたい

NPO法人チャイボラ  ★児童養護施設とは、さまざまな事情から保護者と生活することが難しい子どもたちが暮らす施設のこと。 ★現在、国内に約2.5万人の子どもたちが生活しています。 ★「みてね基金」に採択された「チャイボラ」は、児童養護施設をはじめとした社会的養護施設で働く職員の人材確保と定着を目指す団体。 「みてね基金」では、子どもやその家族の幸せのために活動している団体を支援しています。第二期では、中長期的に事業や組織の基盤を強化し、活動のステージを広げていくための支援を

日本で暮らす難民の子どもたちを勉強で支えるオンラインの無料学習支援

社会福祉法人 日本国際社会事業団(ISSJ)   日本在住の外国にルーツをもつ子どもとその家族をサポートしている「社会福祉法人 日本国際社会事業団」。 新型コロナウイルス禍で様々な支援を拡げるなかで、難民や難民申請をしている家族の子どもたちのために、オンラインの家庭学習支援を始めました。勉強の困りごとを解決する取り組みです。 母国を離れて日本にやってきた家族と子どもたちは全国各地で暮らしています。「みてね基金」では、新型コロナウイルス感染症拡大防止策による一斉休校でさらに

コロナ禍の海外で活動するNPO<後編> 「子どもが売られない世界」を目指し、 ”サバイバー”の「生きる力」を支援

特定非営利活動法人ACE  認定NPO法人かものはしプロジェクト 新型コロナウイルスの影響で、さらなる困難に直面する海外の子ども、家族を支援しようと積極的な動きを見せてきた「特定非営利法人ACE」と「認定NPO法人かものはしプロジェクト」。 前編の記事では、両団体の活動内容を紹介した上で、「みてね基金」の助成対象となったコロナ禍での緊急支援について「ACE」の取り組みを中心に伺いました。続く後編では、「かものはしプロジェクト」がこの1年で注力した緊急支援について、現地の活動

コロナ禍の海外で活動するNPO<前編> 児童労働を解消し、教育が行き届く世界へ

特定非営利活動法人ACE  認定NPO法人かものはしプロジェクト 「みてね基金」では、国内だけではなく海外の子どもたち、家族への支援を行う団体も応援しています。第一期助成先団体として採択した「特定非営利法人ACE(エース)」と、「認定NPO法人かものはしプロジェクト」は、途上国を拠点に子どもの教育格差や不当な児童労働の解消、子ども・女性の性的人身取引問題の解決のために活動する団体です。現地に根付いた活動実績で、国内外から信頼を集めています。新型コロナウイルスの影響を受けて、一