日本ならではの文化で社会問題に挑むお坊さんたちのチーム力
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日本ならではの文化で社会問題に挑むお坊さんたちのチーム力

みてね基金

認定NPO法人おてらおやつクラブ 

こんにちは、みてね基金事務局です。

「みてね基金」第二期ステップアップ助成*の採択団体の認定NPO法人おてらおやつクラブ(以下、おてらおやつクラブ)を訪問した際のレポートをお届けします。おてらおやつクラブは、お寺の「おそなえ」を仏さまからの「おさがり」として、経済的に困難な状況にあるご家庭へ「おすそわけ」する活動です。

*第二期ステップアップ助成:子どもや家族のニーズに寄り添いながら地道に活動を続けている全国各地の団体が、事業や組織の基盤を強化し、その活動をこれまでとは違うステージにレベルアップしていくことを支援する
https://fund.mitene.us/n/n02d0b680373e

おてらおやつクラブは奈良県にある安養寺内で活動されています。安養寺は近鉄橿原線田原本駅から徒歩20分、古都らしい町並みを抜けた先にあります。

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山門をくぐり(一礼を忘れず)、大きな提灯がある本堂でご本尊の阿弥陀如来坐像をお参り、さっそくおてらおやつクラブの事務局内を見せていただきました。

廊下から玄関から奥の部屋まで、、、至るところに箱詰めされた「おすそわけ」が置いてありました。

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個人情報管理に配慮した匿名配送なので、宛名シールにはお届け先情報は一切ありません。また以前の配送用ダンボールには「おてらおやつクラブ」と明記されていたそうなのですが、団体の知名度の高まりによってお届け先のご家庭が「『おてらおやつクラブ』から支援されている経済的に困っている家庭だと思われてしまう」ことを懸念して、ロゴを再デザインした赤いシールに変更されました。いわゆるスティグマ*を避けた対策です。

※スティグマ:ある特定の個人や集団が持っている特徴や属性に対して、レッテルや負のイメージを結びつけ、その個人や集団への差別や阻害を助長すること。

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おてらおやつクラブの事務局内を見せてもらっている最中も宅配業者からたくさんのお米が次々と運び込まれていました。

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支援現場を見せていただいた後、昼食をとりながら、おてらおやつクラブの成り立ちや組織の話などをお伺いしました。

代表理事の松島靖朗さん、理事の福井良應さん、理事の桂浄薫さんはお坊さんになる前、会社でのビジネス経験をお持ちで、松島さんは事業運営や企業経営、福井さんはマーケティングリサーチ、桂さんはシステムエンジニア、おてらおやつクラブでもそれぞれのビジネス経験を活かせる役割を担当されています。

また、事務局長の齋藤明秀さんはおてらおやつクラブに参加される前は宗務庁*という組織で寺院や僧侶の情報管理、僧侶の育成や研修などを経験されており、まさに管理部門経験者です。このようなチーム体制があるのも、松島さんの「自分ができないことをできる人を集めた」という言葉に現れていました。

※宗務庁:包括宗教法人。宗派に属する寺院や教会などを傘下に持っている。

「みてね基金」では、支援先団体と定期的なオンライン会議を開催しています。おてらおやつクラブでは「定例会議で何を新しい情報あるいは課題として提供するか」ということをしっかり議論し、準備されているそうです。日々の配送オペレーションを進めながらも、普段から事業の現在位置を把握し、ステークホルダーと課題や方向転換の必要性の有無などを共有する姿勢は、ソーシャルセクターでもビジネスセクターでも重要なバランス感覚だと再確認しました。

おてらおやつクラブは大きなチームではありませんが、日本文化のユニークさを活かした事業デザインを日本全国に広める可能性を持つチームであり、引き続き支援できることに感謝したいと思えた訪問でした。

過去のインタビュー記事もぜひご覧ください。

団体名
認定NPO法人おてらおやつクラブ
申請事業
困窮家庭への「おすそわけ」を手掛かりとした孤立解消と共助創出

みてね基金事務局から歓声が沸き起こっています
みてね基金
『すべての子ども、その家族が幸せに暮らせる世界を目指して』〜「家族アルバム みてね」は、5周年を迎えた2020年4月13日に「みてね基金」を開始し、子どもやその家族の問題を支援している非営利団体への助成活動を行っています。本noteから「みてね基金」の各種情報を発信します。