医療中の子どもと家族に普段の生活を 心も休息できる施設
NPO法人チャイルド・ケモ・ハウス
こんにちは、みてね基金事務局です。
「みてね基金」第二期ステップアップ助成*の採択団体のNPO法人チャイルド・ケモ・ハウス(以下、チャイルド・ケモ・ハウス)を訪問した際のレポートをお届けします。チャイルド・ケモ・ハウスは、小児がんをはじめとした医療的ケアが必要な子どもと家族が一緒に滞在できる宿泊可能な診療所を「公益財団法人チャイルド・ケモ・サポート基金」とともに運営されています。
兵庫県神戸市、海に囲まれたポートアイランド内にチャイルド・ケモ・ハウスはあります。
広々とした敷地に診療所と宿泊施設が併設、医師と看護師が常駐する有床診療所です。ハウス(=宿泊滞在できる部屋)は19。20を超えると病院の扱いになるそう。各ハウスには外向きのドアがあり、宿泊される方は時間を気にせず出入りができます。
副理事長田村亜紀子さん(本記事上部写真の右)と保健師二階堂奈美さん(同左)に施設内を案内していただきました。もちろん消毒、検温、マスク着用です!
もともとレストランとして作られたホールエリアは子どもたちの遊び場に、レストランの厨房は宿泊される方々のキッチンスペースとして有効活用されていました。
宿泊中のご家族の配慮やコロナ禍でもあり、一瞬だけ宿泊施設エリアをのぞかせてもらいました。
ホテルのような清潔感、医療施設とはまた違った温かみと静けさ、奥にあるプレイルームからは子どもたちの賑やかな声が聞こえてきます。
空いているハウスを見せていただけました。常に暖かな陽が差し込み、一緒にご飯を食べ、ゆっくりお風呂に入り、きれいなベッドで寝られる、家族のくつろぎ空間でした。
田村さんご自身の原体験、スタッフの皆さんの療養中の子どもやその家族への想いを施設全体から感じられ、お話を伺いながら「すごいなぁ、、、」と終始つぶやいていたのですが、ふと「自分の家にもある設備に、なぜ自分は『すごい』と感じているのか」という考えが浮かんできました。
おそらく、私自身が「長期療養中の子どもやご家族は普段と同じ生活ができない」ことを疑うことなく、自然と受け入れていたのだと思います。私自身が当事者ではないからそう認識していたのかもしれません。そうであれば、自分が見聞きした社会課題を伝えていくことの大切さを再確認しました。
無自覚だった自分に凹んでいたのですが、社会課題に向き合う大変さを感じさせない田村さんと二階堂さんの明るくてポジティブなパワーに励まされた訪問でした。
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